2: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:42:58.71 ID:RaLcEDhXo


P「雪歩は生チョコとか良いかも…白い肌に生チョコが映えるだろうな…うんうん」



P「律子はオーロラソースで決まりだな」



P「伊織は…」


3: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:43:39.07 ID:RaLcEDhXo


P「伊織は…やっぱり、熱々あんかけだな」



4: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:44:35.11 ID:RaLcEDhXo


P「でもどうやればかけれる…?」

P「まず前提として俺の好感度が下がるのだけは避けねばならん」


P「今まで築き上げた信頼が瓦解すれば俺のプロデューサーとしての仕事は無くなるだろう…」

P「と言うか財閥の力で命が無くなる可能性もある」


P「…となると、やはりテレビ番組の企画内か…」



5: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:45:30.85 ID:RaLcEDhXo


P「いや、しかしそれだとその仕事を受けた俺が悪くなってしまう…」


P「むむむ…」

P「あんかけをかけても怒られない状況…」

P「伊織が怒れない状況…か……」


P「たくさんの人の目があれば流石に怒れない…か?」




6: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:46:13.18 ID:RaLcEDhXo







P「結婚式の披露宴しかないな」




P「お色直し前がタイミング的にもベストか…」




7: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:46:54.95 ID:RaLcEDhXo


P「…と、言う訳で結婚してくれ!」


伊織「なに突然、のたまいてんのよ!」ゲシ


P「痛っ……く、無い。そうかこれが愛か…」

P「結婚してくれ」



8: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:47:39.32 ID:RaLcEDhXo


伊織「私が加減したからよ!」ゴスっ

P「ごふっ!」

P「っつー……おま…みぞおちに肘鉄とか……いおりんマジ餓狼伝説…これが斬影拳か……あ、そう言えば…無印の髪型が……」

伊織「たかが肘鉄でどこまで引っ張んのよっ!」ゲシっ

P「うわ、空破弾かっ!?」

伊織「ただの蹴りよっ!」ゲシっ



9: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:48:22.14 ID:RaLcEDhXo


P「あぁ、弱Kか」

伊織「じゃあこれは?ふんっ!」ドバシっ


P「ぶばっ!?………しゃがみ強…P……」ドサッ…



伊織「ふん…バカ……」スタスタ





10: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:49:16.69 ID:RaLcEDhXo




P「俺はその日、歴史的な敗北を喫した」



P「………少し事を急ぎ過ぎたようだ」


P「結婚は結果だから、その前か…」




11: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:49:52.07 ID:RaLcEDhXo




P「キスだな」






12: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:50:39.43 ID:RaLcEDhXo


P「と言う事でキスしよう!」

伊織「だから、何でアンタはいつもいつもそう突然なのよ!」

P「キスしよう!」

伊織「だいたい竜宮のプロデュースの時もいきなり新曲持って来たり…」

P「キスしよう!」

伊織「人の話をききなさいよ!」ゲシッ



14: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:51:27.26 ID:RaLcEDhXo


P「キスしよう!」サッ

伊織「スウェーすんなっ!」イラッ

P「キスしよう!」

伊織「あんたのメンタルはどんだけ頑ななのよっ!?」

P「伊織に関しては簡単に譲ったり出来ない」



15: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:52:06.11 ID:RaLcEDhXo


伊織「あ…そ、そう////」

P「キスしよう!」

伊織「分か…………っダメ!」ズン


P「ゴフッ」



伊織「ふ、ふん……バカ…」すたすた




16: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:52:46.31 ID:RaLcEDhXo




P「悪夢再び」


P「まさかキスさえ断られるとは… 」



P「キスもダメかそれなら…」







17: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:53:12.99 ID:RaLcEDhXo




P「手を繋ぐか」





18: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:54:08.54 ID:RaLcEDhXo


伊織「今度は何?」

P「手を繋ごう!」

伊織「な、何で?」

P「繋ぎたいから?」


伊織「その理論だとこれを許したらなし崩し的に最後…ま……で……////」かーっ




19: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:54:47.76 ID:RaLcEDhXo


P「手を繋ごう!」

伊織「だ、ダメっ!」

P「手を繋ごう!」

伊織「イヤっ!」

P「キスしよう!」

伊織「なんでワンランク上がったのよ!」ゲシッ

P「ぐふっ…手を繋ごう!」サッ



20: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:55:19.33 ID:RaLcEDhXo


伊織「なんで当たってから避けたのっ?意味あんのっ!?」

P「手を繋ごう!」


伊織「くっ………でもダメっ!」ズドン


P「ふぶっ!」



伊織「…………バカっ……」すたすた




21: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:55:51.05 ID:RaLcEDhXo




P「二度ある事は三度ある」


P「手もダメか…となると…」





22: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:56:17.12 ID:RaLcEDhXo




P「付き合うか」







23: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:56:59.09 ID:RaLcEDhXo


P「付き合ってくれ!」

伊織「えっ…!?……本気…なの?」

P「あぁ!手を繋ぎたいから付き合ってくれ!」

伊織「小学生みたいな発想すんな!」


P「じゃあキスしたいから付き合ってくれ!」

伊織「じゃあって何よ!遅れて来た思春期っ!?」



24: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:57:44.73 ID:RaLcEDhXo


P「結婚したいから付き合ってくれ!」

伊織「だからなんでランク上げていくわけっ!?」

P「付き合ってくれ」

伊織「う……………ダメ!////」ズバッ


P「ゴブバっ!?」ブシュっ



伊織「……………………バカ」ぼそっ




25: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:58:31.88 ID:RaLcEDhXo



P「もしかして、さっき斬られたの……?」


P「それにしても付き合ってもくれないのか…」


P「まさか、ここまで好感度が無かったとは…」



P「考えたく無いけど、嫌われてるのか…?」



26: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:59:02.43 ID:RaLcEDhXo




P「……なら、もう熱々あんかけかけちゃっても良いんじゃないのか?」






27: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 22:59:35.49 ID:RaLcEDhXo





伊織「で、その湯気の立ち上る何か淀んだ液体が入ってるバケツは何?」






28: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:00:28.62 ID:RaLcEDhXo


P「これ?あんかけだよ。ははっ」じりっ


伊織「何で柄杓持ってるの?」たじっ


P「あはは。これが無いとあんかけがすくえないじゃないか」じりっじりっ


伊織「何でにじり寄ってくるの?」たじたじ


P「ははは。近寄らないとあんかけが掛けられないじゃないか」





29: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:01:03.14 ID:RaLcEDhXo




P「はははははははははははははははははははははは」






30: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:02:15.72 ID:RaLcEDhXo


伊織「ひいっ!!?」

P「そんなに怯え無くても大丈夫だよ?」

伊織「い、イヤっ!」

P「もう、良いんだ……嫌われても……」

伊織「えっ……?」


P「いや、最初から好かれてなんか無かったんだよな……ははっ」

伊織「アンタ………どうしちゃったの?」




31: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:03:02.18 ID:RaLcEDhXo


P「もう、抑えられ無いんだ……」

P「自分でも分かるんだ」



P「少しずつ壊れていってる」



P「俺はこのままじゃ完全に壊れてしまうから……」


P「だから……」



32: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:03:33.39 ID:RaLcEDhXo




P「伊織に熱々あんかけを掛ける」







33: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:04:15.38 ID:RaLcEDhXo


伊織「わた…しの……私のせいなのね?」


P「違う。欲望を抑えられない俺が悪いんだ」


P「ははは。笑ってくれよ!歪んでんだよ……」

伊織「我慢するのに疲れちゃったのね………」


P「あぁ………」



34: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:04:51.82 ID:RaLcEDhXo






伊織「だったら私も我慢するの止めるわ」






P「………え?」



35: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:05:31.94 ID:RaLcEDhXo


伊織「私、アンタと付き合いたい」

伊織「アンタと手を繋ぎたい」

伊織「キスだってしたい」

伊織「結婚だってしたい」

伊織「アンタを独り占めしたい」

伊織「私はずっとアンタと生きていきたい」



36: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:06:02.22 ID:RaLcEDhXo




伊織「アンタが望むなら熱々あんかけだって我慢してみせるわっ!」






37: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:06:56.07 ID:RaLcEDhXo





伊織「だから私にかけなさぁ─────っい!!」







38: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:07:32.28 ID:RaLcEDhXo


P「伊織…………」


伊織「っはぁ…はぁ………はぁ………」



P「伊織……ごめんな………その言葉だけで満足だ……」ちゃぷ


伊織「アンタ…バケツ持ち上げて……どうするつもり…なの?」


39: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:08:39.69 ID:RaLcEDhXo


P「伊織……知ってるか?」

伊織「バケツを下ろしなさい!」


P「イカロスは空に近づき過ぎたから蝋で作った羽が溶けて……落ちてしまうんだ」


伊織「そんなのバケツごと被ったら……火傷じゃすまないわよっ!?」


P「さよなら……伊織………」


伊織「や、やめなさい。やめて!」



P「ありがとう……」




40: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:09:38.04 ID:RaLcEDhXo




           バシャバシャっ






41: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:10:31.56 ID:RaLcEDhXo





P「い………伊織……?」



ぽた……ぽた……ぽた………



伊織「つっ………何よ、これ…本当に熱々じゃない……」

P「伊織………なん…で、俺に抱きついて……?」

伊織「アンタ…アイドルにこんなの掛けようとしてたの?」



42: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:11:27.01 ID:RaLcEDhXo


P「た、タオルっ!すぐ拭くから!」バタバタっ

伊織「バカっ………」

P「ごめん……ごめん……」ぐしっぐしっ


伊織「ぷはっ…アンタも掛かってるんでしょ?私は自分で拭……」

P「ごめん……ごめん伊織……」ごしっごしっ


伊織「アンタ…?───っ!歯を食いしばりなさい!」スッ



43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/29(月) 23:12:19.55 ID:XT33c2Fqo

こういうのがあるから伊織は天使とか言われる
素晴らしいわ


44: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:12:31.87 ID:RaLcEDhXo




         ぱちんっ


45: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:13:27.46 ID:RaLcEDhXo


P「───っ!?………痛………い……」


伊織「好きな人とは苦しみを分かち合うべきだと思わない?」ぽろっ



ぽた………ぽた………



伊織「私アンタが好きよ……だから何でも赦せるわ……」ぽろぽろ




46: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:14:43.51 ID:RaLcEDhXo


P「うん……ありがとう……俺も好きだ……」

P「あっ、火傷とかして無いかっ!?」

伊織「アンタがすぐに拭いてくれたから大丈夫よ」

P「そうか……良かった……」


伊織「だけど、この責任は取りなさいよ?」

P「なんでもするよ」


伊織「じゃあ───」




47: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:15:31.98 ID:RaLcEDhXo








        「結婚………してね?」
















48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/29(月) 23:16:13.87 ID:gNXaIWwMo

イイハナシダナー


49: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/29(月) 23:16:31.27 ID:Nv4Yt5Tko

デモアンカケナンダナー


50: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:16:44.83 ID:RaLcEDhXo


───いくら言葉を重ねても。

     いくら身体を重ねても。


決してここまで強く結びつく事は無かっただろう。


あの日のあんかけがこれからの日々を繋いでいく。

あの日生まれた一つの愛がこれからの日々を繋いでいく。





             おしまい────。




51: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:17:55.65 ID:RaLcEDhXo

以上で投下終了です。

ありがとうございました。


54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/29(月) 23:20:45.66 ID:iNG395Nto

素晴らしい



56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/29(月) 23:21:22.95 ID:fSBvC7hEo

あんかけだけに、火がつくととろけるような展開だったな!


58: ◆cjitx1hLjk 2013/04/29(月) 23:23:08.96 ID:am8b9AtHo

>>56

だから誰が上手い事言えと。



乙くれた人ありがとう。

次はもっとくぎゅう出来るSS書くわ。


57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/29(月) 23:22:10.51 ID:bmiOegoG0

面白かった、乙


59: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/29(月) 23:29:49.24 ID:u+DRS2Q/o

くぎゅぅぅぅぅ乙ぅぅぅぅぅぅ


60: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/29(月) 23:31:52.83 ID:YrNaqB9Po

いい話だった、かけ値なしに乙


61: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/30(火) 00:04:58.97 ID:GJcWucWio

おつん
はやく雪歩に生チョコをかけるんだ



こちらのSSに支援イラスト頂きました!

0430ankake


引用元: P「伊織に熱々あんかけをかける」