前スレ→貴音「面妖な」イカ娘「ゲ、ゲソ…」


1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:25:16.28 ID:84r63jko0

ご無沙汰しております、あなた様。

以前お話しした、私と不思議な少女のお話、
愉しんでいただけたでしょうか。

…ご存じない?
はて。私、あなた様へお話ししたと思っていたのですが…。


ふふ、でも、ご心配には及びません。
今日お話しすることは、また別の角度からのお話…
お忘れになられたとしても、また私からお話しいたします。

「イカ娘」という少女と私が
この夏に出会い、奇しくも既知の間柄となった、
という前置きさえ押さえていただければ、また愉しめましょう。


ただ…もしかすると、
この広大な『いんたーねっと』という世界ならば
稚拙ながらも私の物語を、好意で残していただいている方に
巡り合えるかも、しれませんね。


3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:28:04.30 ID:84r63jko0

響「うーーーみーーーー!」



響「海、久しぶりだぞ!」

貴音「こら、響。あまりはしたない真似をするものではありません。」

響「ああ、ごめんごめん。」


響「結局今年は忙しかったからさー、海水浴のシーズンすっかり逃しちゃってたぞ」

響「自分、地元にいたときは毎日海が見れたから気にしてなかったけど」

響「やっぱり海は夏に限るぞ」



響「……だから、なんで今頃海なんだ?」


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:29:33.83 ID:84r63jko0

響「でも貴音と一緒にオフで出かけるなんて久しぶりだな!」

貴音「響。そのことでひとつ、質問があるのですが」

響「ん?なんだ?」


貴音「私、響とともに休みの日を行動したことが」

貴音「未だかつて、あったでしょうか…」


響「なーにいってんだよ、貴音!そりゃ……」


響「…あれ?」


響「ちょ、ちょっとまってよ貴音!ほら、あったじゃないか!あの時…」

貴音「あの時…?」

響「……ほ、ほら!律子と一緒に焼き芋食べただろ!?あの時は」

貴音「あれは、しーでぃーのジャケット撮影だったかと」

響「あれぇー?」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:31:45.69 ID:84r63jko0

貴音「響」

響「まって!待ってよ貴音!あるよ、あるって!自分、貴音と一緒に遊んだ!」


響「貴音の紹介で、なんか呪文唱えるラーメン屋さん二人で行ったぞ!どうだ!」

貴音「あれは、美希と3人のダンスレッスンが終わった日のこと。休みの日ではありません。」

響「……」



響「……あ!思い出した!思い出しちゃったなぁ自分。」

響「自分の誕生日記念だーっていって、千早と3人でホットケーキ焼いてくれだろ?」

響「貴音が変なもの入れようとするから大変だったぞ」


貴音「それは、ラジオの話で…仕事です」

響「うぅ…誕生日すら仕事のイベントなのか…」


貴音「響」


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:34:24.76 ID:84r63jko0

貴音「響と私はほぼ同期といいますか、765の門を叩いたころには」

貴音「11人の仲間たちが、それぞれ活動しておりました」

貴音「皆、まるで昨日までの親友であるかのように私たちを受け入れてくれたのは」

貴音「今でも強く心に残っているのです」


貴音「ただ、響と私は、ともに故郷は遠方にあるということもあり、通じる仲であったことでしょう」

響「貴音の故郷」

貴音「響。まだ話は終わってません。」


8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:35:53.06 ID:84r63jko0

貴音「巷では『ひびたか』の愛称から、響と私の2人組と括られることもあるそうです」


響(『ひびたか』の扱いには注意が必要だぞ……)

響(ピヨ子が鼻息荒らして『ひびたか』の情報見てたけど…あれにはゾッとしたぞ)

響(あれ?あれは『たかひび』だったかな……とにかく、自分と貴音のこと言っているようだったけど)


貴音「響。まだ話は終わってません」

響「ごめんなさい」


10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:37:48.63 ID:84r63jko0

貴音「話は戻りますが。私、765のメンバーは皆仲間であり、家族であり」

貴音「かけがえのない存在であることには違いはないのですが、殊に響。」

貴音「響には、なんといいましょうか、縁深い間柄であると、私は信じているのです」

響「貴音…」


響「た、貴音!自分も…自分も、貴音のことが好きだぞっ!」

貴音「そうですね。私もです」

響「えへへ…」


貴音「同性から告白を受けるというのは、何とも複雑な気分ですね」

響「あ、ごめんなさいそういう意図は一切ないです」


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:40:08.12 ID:84r63jko0

貴音「話は戻りますが。自他ともに認める『ひびたか』の仲でありながら」

貴音「実は仕事以外の親交がないことに、気づいてしまったのです。」

貴音「『あいつら、仕事ではニコニコして、お疲れ様したら無口で解散するんだぜwww』」

貴音「そんな噂が立つことは本望ではありません」


響(貴音にいらん知識を植え込んだのは誰だ…)

貴音「ちなみに、この手のうわさは魔王エンジェルで囁かれているとお昼のワイドショーで」

響「やっぱりそうだったか魔王エンジェル…。あと貴音はワイドショー見るの禁止な」


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:42:16.02 ID:84r63jko0

貴音「話は戻りますが。」

響「話の横入りが半端ないな」

貴音「ちょうど、私の予定と響の予定が空くとのことで」

貴音「ここはひとつ、響とお出かけをしたいと思った次第なのです」

響「あはは、なんだよー、貴音!そんなことならいつだって言ってくれればよかったのに」


貴音「『腹割って話そう!!!』」

響「う、うわっ、何」

貴音「…そう思ったのです。」

響「う、うん……」


響(貴音って、正直まだよくわからないところも多いぞ…)



貴音(響は水曜どうでしょうを知らないのですね…沖縄にいては仕方ないでしょうか)


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:42:51.49 ID:seTEy24X0

響が常識枠って珍しいな


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:44:01.06 ID:84r63jko0

貴音「響。こちらの喫茶店で少し休みましょう」

響「いいぞー」

<某喫茶店>

貴音「…ふむ。」

響「へえ、なかなか洒落てるなぁ」

響「どれにしようかなぁ…。あ、スコーンいいなスコーン!」

貴音(スコーン…)

響「うう、でもこの胡桃ぜんざいも捨てがたいぞ」

貴音(胡桃善哉!そんなものもあるのですね)


貴音「……」

響「う~ん…。貴音決まった~?」

貴音「あ、いいえ…」


貴音(響は孤独のグルメも見てないのですね…)

貴音(そもそも、心の中までは読めませんか…)


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:44:40.26 ID:7uQUTnPJ0

貴音はテレビっ子だなあ


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:46:34.71 ID:84r63jko0

「ありがとうございましたー」


響「なかなかおいしかったぞ!」

貴音「そうですね」

響「結局貴音は黒豆寒天にケーキセット追加だもんなー。相変わらず食欲すごいね」

貴音「そうですね」

響「自分、こう見えて、食は細い気がするんだよなぁ。おかげで体重とか気にしなくていいけどね!その分ダンスで運動するし!」

貴音「そうですね……」


貴音(今しがた、気づきました)

貴音(響は基本、ツッコミキャラではないのですね…)


響「貴音?」

貴音「ああ、申し訳ありません。では、行きましょう」


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:49:23.19 ID:84r63jko0

響「それで、今日ってどこに行くの?」

貴音「響に、ぜひ紹介したい方がいるのです」

響「へえー…貴音の友達?」

貴音「そうですね。友達といったところでしょうか」

響「そっかー、貴音の友達かー…そっかー…」


貴音「響?」

響「う、ううん!なんでもない!早く行こう!」


20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:50:42.28 ID:84r63jko0

-----------------
(765事務所、仕事中?の事務員)

事務員(貴音ちゃん、響ちゃん…ああ最高だわ『たかひび』…!妄想力が止まらない…)

事務員(そうよねそうよね、響ちゃんは(人間の)友達少ないから、嫉妬しちゃうわよね…!)

事務員(ここで私だったら、ちょっと響ちゃんの機嫌を損ねさせて…)

事務員(響『なによ!貴音なんか友達のところ行っちゃえばいいのに!』)

事務員(貴音『hahaha、何を言うんだいマイハニー響。僕は君だけを愛しているよ…』)

小鳥(……書き込みっと)

------------------

響「ううう、さすがにこの時期だと海風が冷えるぞ」

貴音「そ、そうですね…」


21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:53:33.04 ID:84r63jko0

貴音「こちらです」

響「普通に普通の家だな…」


ピンポーン


?『はーい?』

貴音「千鶴、お久しぶりです。四条です、四条貴音です。」

千鶴『あら、四条さんいらっしゃい!待ってたわよ。ちょっと待ってねー』

響「今の人が貴音の友達?」

貴音「ええ。でも響に会わせたいは別の方です」


千鶴「四条さん、ようこそ!」

貴音「千鶴。お変わりありませんか」

千鶴「ええ。今年の夏もずいぶんと繁盛できたわ。あ、立ち話もなんだし、入って入って」


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:55:43.35 ID:84r63jko0

貴音「…?響?」

貴音「どうしました響。顔色が優れませんが」

響「あ、あはは!ちょっと緊張してるのかなぁって…」

貴音「ふふ、響らしくないですね」


響(な、なんなんだ…あの人…。よくわからないけど、気味の悪い汗がどっと噴き出したぞ…)


千鶴「もしかして、我那覇響さん?」

響「う、うん!自分、がはなびひき…だ、だぞっ」

貴音「響。一見字面では分かりにくいですが、名前が全然違いますよ」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 21:58:25.77 ID:84r63jko0

千鶴「まあ!『飛び出せ動物ワールド』。見てますよ。」

響「ほ、本当か!?ありがとう!」

千鶴「妹の栄子が特に好きでね。でも朝が苦手なものだから録画してみてるのよ」

響「う、うう~貴音!自分、こういう時あるからアイドルやってて良かったって思うぞ!!」

貴音「ふふ、そうですね」



響「…で、これは秘密なんだけど、今度、ついに海外遠征するんだぞ!楽しみにしててほしいな!」

千鶴「あら、そうなの~。でも、それ私が知っちゃってよかったのかしら?」

響「あー、でも妹さん楽しみにしてるなら秘密にしてあげてほしいな!サプライズにしたいし!」

千鶴「そうね、わかったわ。」


貴音(番組の共通話題ということで、すっかり千鶴と響は仲打ち解けたようです)

貴音(……)


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:00:07.49 ID:84r63jko0

-----------------
(765事務所、仕事中?の事務員)

事務員(響ちゃん、貴音ちゃん…ああ最高だわ『ひびたか』…!妄想力が止まらない…)

事務員(そうよねそうよね、貴音ちゃんは(人間界の)友達少ないから、嫉妬しちゃうわよね…!)

事務員(ここで私だったら、ちょっと貴音ちゃんの機嫌を損ねさせて…)

小鳥(……あれ?)

小鳥「あれれぇー??急にPCが再起動しちゃったわ…。叩けば元の画面に戻るかしら」

-----------------


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:01:54.86 ID:84r63jko0

響&千鶴「キャッキャウフフ…」

貴音「……」

貴音「……」

響&千鶴「キャッキャウフフ…」


貴音「千鶴!!」

響「うわっ」

千鶴「あ…ご、ごめんなさい、四条さん。置いてけぼりにしてしまって…」

貴音「いえ、それは問題ありません。しかし、千鶴。」


貴音「私、お腹が空きました。」

千鶴「え、ええ…」

貴音「………」

千鶴「………」

貴音「………」


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:02:59.84 ID:84r63jko0

千鶴「えっと、もしかして、ラーメン…??」

貴音「さすが千鶴。よくわかりましたね!」

貴音「この夏に頂いた、あのらーめんの味…私、決して、忘れてはおりません」


響「人んちに乗り込んでラーメンを強要するなんて、さすが貴音だぞ…」


千鶴「栄子やイカ娘ちゃんが戻るまでもう少しかかりそうだし、簡単でよければつくるわ」

貴音「恩に切ります」


響「……いか、むすめ???」


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:05:24.98 ID:84r63jko0

<ほどなく…>

千鶴「はいお待ちどうさま。」

貴音「ふむ、やはり、千鶴は只者ではありません。」

貴音「たかだが5分程度で、ここまでの本格鶏ガラにツルツル麺をこしらえるなんて」

千鶴「あまりお待たせしても、悪いもの」


響「なあ、貴音、いかむすめってなんだ?」

貴音「では、早速。頂きます」


響「もしかして自分に見せたいのって、そのいかむすめってやつなのか?」

響「それとも妹さんのほうなのか?ねえねえ貴音ぇ~」


貴音「」スッ ガシッ!


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:07:26.13 ID:84r63jko0

響「う、うぎゃーなにするやめろー、アームロックか、それぇ!」

貴音「響」

貴音「モノを食べるときは。誰にも邪魔されず、自由で…なんというか、救われてなきゃあ駄目なのです」

響「あーギブギブギブ…」


千鶴「し、四条さん!」

千鶴「それ以上、いけないわ」

貴音「…!」

響「う、う~。いきなりなんだよ貴音…」

貴音「……」



貴音「では、早速。頂きます」

響「編集点を作ったな貴音…」


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:12:23.25 ID:84r63jko0

貴音「ご馳走様でした。大変素晴らしい、らーめんでした。」

千鶴「うふふ、お粗末様でした」

響(……。貴音のいう通り、時間もさることながら…)

響(まるで出前にでも出したかのような、完璧なラーメンだったぞ…)

響(事前に用意していた?いや、でも何か調理していた風だったし…)


?「たっだいまー」

貴音「おや。ちょうど良い頃合いですね」

千鶴「おかえり、栄子ちゃんー」

栄子「ただいまー。いや~、やっぱ海の家のバイトないと生活にメリハリなくてだめだわ。眠い眠い」

栄子「ん?誰か来てるのか?」

千鶴「四条さんと、お友達がいらしているのよ」

栄子「おお、今日だったか!四条さん久しぶり!」


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:14:37.18 ID:84r63jko0

貴音「お久しぶりです。栄子も、お変わりないですか」

栄子「あたしは変わらんなぁ。あと、お友達って、そちらの……ええ!!?」

響「我那覇響だぞ!初めまして!」

栄子「え?あ?…ええ!?」


響「…?」

栄子(あ、姉貴!なんか響ちゃんにそっくりな人がいるけど…誰?)

千鶴「栄子ちゃん。だから、我那覇響さんって言っているじゃない」

栄子「…え、ま、マジ!?本当に響ちゃん!?動物ワールドの!?」

響「そうだぞ!いつも応援ありがとう!」


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:16:54.12 ID:84r63jko0

栄子「どどどどどうしようどうしよう、ひとまずあれか、サインか!サインもらおう!」
栄子「いや、写真…どうせならムービーで…早苗からイカ娘撮影用プロ機材を借りるか…」

千鶴「栄子ちゃん。まずは着替えてきたら?」

栄子「そ、そうだな!着替えだ着替え!」


千鶴「栄子ちゃん~、イカ娘ちゃんは?」

栄子「あー?ああ、イカ娘、帰りに見かけたんだけどさ。もうちょっと海の監視してから戻るってさ。」

千鶴「そう…」

千鶴「……」

貴音「……?」


--------------------------

貴音(もともと動物好きで、テレビ番組からすっかり響のファンになったという栄子。それはもう子供のようにはしゃぎ)

貴音(先ほど以上に番組談義で盛り上がっているようです)


貴音(願わくば、私もいつか、ファンの方と直接語らえるような…)

貴音(そんな経験を私もしてみたいものです。きっと得るものも多いでしょう)


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:17:53.44 ID:84r63jko0

イカ娘「ただいまでゲソ~。帰ったでゲソ~」

千鶴「おかえりなさ~い。イカ娘ちゃん、もどってきたみたいよ」

イカ娘「ん~?騒がしいでゲソね。誰か来ているのでゲソ?」

響「…!」

イカ娘「ん?お主は…。」


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:20:36.96 ID:84r63jko0

貴音「お久しぶりです。イカ娘。お変わりないですか?」

イカ娘「貴音じゃなイカ!私は日々、侵略者として成長しているでゲソよ」

栄子「マジか、初耳だわそれ」

イカ娘「……」


栄子「それよりもイカ娘!この人知ってるだろ!?とびだせ動物ワールドの響ちゃんだぜ!本物だよ!」

イカ娘「た、確かにテレビの中にいる娘によく似ているでゲソが…」

貴音「イカ娘。ここにいる響…我那覇響は私の無二の親友なのです。」

イカ娘「貴音の友達でゲソか!」


響「…これが、いかむすめ、なのか?」

貴音「ええ。ぜひ響に紹介したかったのは、こちら、イカ娘です」

イカ娘「イカ娘でゲソ!地上を侵略しに、海からやってきたでゲソ!」


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:24:25.30 ID:84r63jko0

響「へえー!これは変わったイカだなぁ!地上でも生活できるのか?」

イカ娘「そ、そうでゲソ…」

響「すごいすごい!このイカ、『そうだ』って言ってるみたいだぞ!」

栄子「…へ?」


響「結構大きいサイズだな…。ダイオウイカ…ってわけでもなさそうだけど」

響「子供サイズなのかな」

イカ娘「私は子供ではないでゲソよ?立派に仕事をするから大人でゲソ」

響「あはは!子供じゃないって言ってるみたいだ!かわいいなぁ、コイツ」

千鶴「……?」


栄子(なんだろう、微妙に何かがかみ合っていない気がする…)


37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:28:16.24 ID:84r63jko0

千鶴「あ、あのね我那覇さん!…こっちの生物と…」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AB

千鶴「今目の前にいるこの生物、違うわよね??」

イカ娘「………」


響「何言ってるんだよ!そんなの…」

響「どっちも同じだぞ!?」

一同「!?」


響「あ、でも…こっちはなんか、愛嬌あっていいな!自分、こっちのイカのほうが好きだ!」

イカ娘「……あ、ありがとうでゲソ…」

響「いいよいいよ、お礼だなんて!えへへ、お礼言われちゃったぞ!」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:31:05.72 ID:84r63jko0

貴音(これは…)

貴音(これはなんという事態でしょうか)


貴音(イカ娘に会わせるつもりが、響には所謂普通のイカにしか見えていない)


貴音(それに……)

貴音(もしこの響の行動が素直なものだとするなら…)

貴音(響は、真に動物と会話のできる能力を持っている…!?)


貴音「これは…まさしく…」

貴音「面妖な」


イカ娘「ゲ、ゲソ……」


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:32:07.95 ID:k7BcGCrM0

謎の高スペック


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:34:38.57 ID:84r63jko0

響「それにしても、地上で生活できるイカがいるなんて」

響「自分、番組でいろんな動物に会ってきたけど、まだまだ知らないことがたくさんあるぞ!」


栄子「あ、あの~、響ちゃん?そいつ…イカっぽいんだけど…」

栄子「一応あたしたちにはその、なんというか…イカコスプレした女の子のようには見えていて」

イカ娘「コスプレいうなでゲソ」

栄子「言葉も、一応わかるっちゃわかるんだが…」

響「そうなのか?よかったなぁ、イカ!」

イカ娘「よ、要領を得ないでゲソ…」


響「ああ、こんな愛嬌のあるイカなら、自分でも飼いたいぞ。」

響「名前を付けるとしたら…そうだな…」



響「うん!『イカ娘』だっ!なんとなくこのイカ、メスっぽいし」

イカ娘「だからイカ娘だって言ってるでゲソ…」


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:41:10.05 ID:84r63jko0

貴音(その後…)


響「イカってどうしたら喜ぶんだ?足を揉んであげればいいのか?」

モミモミ…

イカ娘「いや、触手は別に…」

栄子「響ちゃん、このイカはなぁ…エビがあると猫じゃらしのように食らいつくんだぜ?」

響「本当か!?それ面白いなあ!栄子、エビある?」

栄子「(ああ…まさかあの響ちゃんから名前で呼ばれるなんて…!)…ふふ、エビならあるぜ!」

イカ娘「あ!?栄子!エビの在庫なんてどこに隠していたでゲソ!?」

イカ娘「というか私で遊ぶのやめなイカ!!」



貴音(ちょっとした認識のズレがあるとはいえ、響とイカ娘…思っていた通り良い相性です)

貴音(この相沢家は響に対してとても友好的ですし)

貴音(響をここに招待したのは、とても有意義だったようですね)


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:43:39.85 ID:84r63jko0

千鶴「……」

千鶴「あの、四条さん。ちょっと…」

貴音「…?なんでしょう」

千鶴「ちょっと、お話ししないかしら?」

貴音「え、ええ。宜しいですが…」


栄子「姉貴?どうした?」

千鶴「ううん!何でもないわ。3人で遊んでて頂戴」

イカ娘「栄子ー!エビの在庫があるならちゃんと私にいわなイカ!」

響「エビがあるならちゃんと言えってさ!そんなにエビが好きなのかぁ」


43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:48:01.38 ID:84r63jko0

貴音「改まってどうしたのでしょうか、千鶴。」

千鶴「ごめんなさいね。その…。」


千鶴「前、四条さんがいらしたとき、イカ娘ちゃんについて、お話ししてましたよね」

貴音「ええ…」


千鶴「イカ娘ちゃん…いえ、イカ娘という存在は古来から存在していて…」

千鶴「それと同時に、人の姿をした『海からの使者』は他にもいると…」


貴音「はい。千鶴、そのことについて、私もあれから、改めて調べてみたのです」


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:51:23.40 ID:84r63jko0

貴音「とはいえ、情報は断片的であり…」

貴音「私も、何が真実なのかは、正直わからないところではあります」


貴音「お話を訊くところによると、“今の”イカ娘は」

貴音「地上を侵略しに、ここに来たといっているようですが」

貴音「基本的に、海からの使者は友好的な存在であったようです」


千鶴(今のイカ娘ちゃんは、当初のような侵略をしようとはもう思っていないでしょうけど…)


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:56:23.31 ID:84r63jko0

貴音「イカ娘は歴史上2人は確認されています。」

貴音「1人目は今から約1300年前。飛鳥時代」

貴音「水辺にて溺れかけていた草壁皇子を海からの使者が助けたという逸話があり、イカ娘の存在が史実上に初めて登場しました」


貴音「次に歴史上に登場したのは約550年前。江戸時代。」

貴音「日本全土を天候不順、虫害が襲い、長禄・寛正の飢饉(ちょうろく・かんしょうのききん)と呼ばれた時代のことでした」

貴音「この時代にあらわれたイカ娘は…」

貴音「飢えに苦しんでいる人々に、自らの触手を捧げたそうです」

貴音「もちろん、この2人のイカ娘は、今のイカ娘とは別人です。1300年生き続けているわけではありません」



千鶴(……)

千鶴(話が無駄に壮大になってきたわね…今のイカ娘ちゃんからは想像できないわ…)


千鶴(そもそも、そんなことを知っている四条さんも不思議な存在だけど…)


46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 22:58:21.63 ID:84r63jko0

貴音「ただ、それはあくまで歴史に残り、語り継がれたというイカ娘達」

貴音「イカ娘という存在は絶えることなく存在し続け、現在に至るのでしょう」


貴音「イカ娘ではない、別の海からの使者の伝承もいくつかありますが」

貴音「皆穏やかで、人間とは友好的な関係を結んでいたといわれています」


貴音「もしかすると、海からの使者でありながら」

貴音「海からの使者ということを隠し、生涯人間として過ごした者もいるかもしれません」


貴音「また、海からの使者は残念ながら短命の者も多かったというのは、先日お話しした通りです」


千鶴(ゲソニンムルゴボング病のことね)

千鶴(私たちのイカ娘ちゃんは、まるでそんな感じではなかったけど)

千鶴(意外と危篤な状態だったのね…)


47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 23:00:52.79 ID:84r63jko0

千鶴「えっとね、四条さん。実は話したいのはそういったことではなく…」

千鶴「今の、イカ娘ちゃんのことなのよ」

貴音「……」


千鶴「きっと、自分の仲間がいると訊いてから、心に引っかかるものがあるのよね…」

千鶴「表情には出さないけれど、ほら、今日も海の監視してるって言ってたじゃない」
>>33


千鶴「あれ以来、実は毎日続けているのよ。仲間に会えないかどうか、探しているのかも…」

千鶴「四条さん。イカ娘ちゃんの仲間、今いる仲間って、ご存じないのかしら…」


貴音「……」


貴音「残念ながら…。」

千鶴「そう…。」


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 23:04:55.20 ID:84r63jko0

貴音「……。千鶴。これは話半分で訊いていただきたいのですが」

貴音「数年前に、海からの使者がこの地の海に来たらしいという情報はあるのです」

千鶴「数年前?イカ娘ちゃんがここに来る前?」

貴音「ええ」


貴音「確証はありません。単なる噂か、虚報かもしれません」

貴音「それに、詳細もわかりません。でも、この海に来ていたことがあったという情報はあるのです」

千鶴「……」

貴音「現にいま、イカ娘がいます。そして、過去のそのような情報…」


貴音「そうですね、ありふれた言葉ではあるのですが」


貴音「願っていれば、叶うこともあると。しかし願わねば、叶うことは決して、無い」


貴音「イカ娘の想いが、いつか…長い年月を、かけるかもしれませんが、いつか。」

貴音「実を結ぶことも、ありえると、私は信じたいのです。」


貴音「私自身も、そうであるように。」


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 23:08:16.56 ID:84r63jko0

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イカ娘「もう帰ってしまうのでゲソか…さみしいでゲソ」

響「な~に、また来るって!元気だしなよ!なんくるないさー!」

イカ娘「なんく…なんでゲソ?」

響「なんくるないさー!えっと、自分の地元の方言で、『なんとかなるさ』みたいなもの!」

イカ娘「なんとかなる…」


貴音「イカ娘。貴女には、もしかすると、今一番大事な言葉かもしれませんよ?」

イカ娘「……。」

イカ娘「…なんくるなイカ?」


響「あははは!お、それ面白いな!持ちネタで使ってよ!」

イカ娘「か、考えておくでゲソ…」


52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 23:12:34.50 ID:84r63jko0

栄子「響ちゃん!毎週見てるからさ!番組、頑張ってな!」

響「栄子も頑張るんだぞ!自分も、栄子やイカのこと、いつも思い出して頑張るから!」

栄子「響ちゃん……。あたし、一生響ちゃんについていくわ!」

イカ娘「…あの、響っ」

響「ん?」


イカ娘「響はこれから、海外にも行くんでゲソね?」

響「あーーー!」

響(イカ!それは秘密だから、栄子には秘密だから!)


栄子「???」

イカ娘(ご、ごめんでゲソ…栄子は馬鹿だから気づいてないようでゲソ)


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 23:15:59.33 ID:84r63jko0

貴音「……」

イカ娘「その…あの…」

貴音「イカ娘。響と文通などしてみてはいかがでしょう」

イカ娘「文通?」

貴音「もしかしたら、あなたの知りたいことをやり取りするには、最良の手段かもしれませんよ」

イカ娘「……」


栄子「マジかよ!?イカ娘、響ちゃんと文通かぁ…うらやましいなぁイカのクセに」

イカ娘「イカの癖にいうなでゲソ」


イカ娘「響。じゃあ、手紙出すでゲソ。手紙出すから…これからも私と…」

響「イカ!自分、この世の生き物はみんな友達だ!自分はアイドル活動を通じて…」

響「たくさんの“友達”を作りたいと思ってる!もちろん、イカも今日から友達だ!」

イカ娘「響…!」


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 23:19:05.42 ID:84r63jko0

響「もしかしたら、ほかにも陸で生活するイカの仲間がいるかもしれないし、その時はイカに一番で教えてあげるね!」

イカ娘「響…。ありがとう、ありがとうでゲソ!」


貴音「ふふっ。…それでは響。私たちはそろそろお暇しましょう」

貴音「千鶴、栄子。そしてイカ娘。またお会いできる日を楽しみにしています」

千鶴「ええ。いつでも歓迎するわよ」

栄子「今度はさ、夏に来てよ!海の家で大盤振る舞いしてやるからさ!その時はイカ娘が馬車馬のように働くっていってるぞ」

イカ娘「馬車馬のように働く前提でゲソか!?」

響「イカが働く!?それ、自分絶対見に来るぞ!なんだったら、番組特集とかしてもらえないかなぁ」

響「プロデューサーに掛け合ってみようかな!」


貴音「具体的には、あのらーめんにお会いできる日を楽しみにしています」

響「最後の最後でその落ちか…」


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イカ娘「さようならでゲソー!!なんくるなイカーー!!」


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 23:22:13.72 ID:84r63jko0

<おまけ>

イカ娘「響から手紙が届いたでゲソ!!」

栄子「いいなー、お前イカの癖にいいなー。イカの癖にー」

イカ娘「人間の嫉妬は醜いでゲソね…」


『イカ!栄子!千鶴!はいさーい!!
 自分、相変わらず忙しいけど、毎日楽しんでるぞ!』

   (中略)

『……とまあ、近況こんな感じだけど
 イカ!見つけたぞ!陸で暮らす海の生き物!きっとイカの仲間だ!』

イカ娘「…え!?」

『写真も同封するから、見てみてくれ!』


56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 23:25:21.89 ID:84r63jko0

イカ娘「……………」

栄子「…………」


イカ娘「なあ、栄子…」

栄子「なんだ、イカ娘…」


イカ娘「見てくれでゲソ。こいつをどう思うでゲソ…?」


栄子「すごく…普通のウミガメです…」


イカ娘「がっかりでゲソ…」


千鶴「ふふ…」


Happy End....????


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 23:26:23.85 ID:7/jpR9ZY0

乙!
見分けつかないけど博愛なひびきんかわいいよぉ


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/08(土) 23:29:40.63 ID:84r63jko0

<おまけ2>
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>>46
貴音『また、海からの使者は残念ながら短命の者も多かったというのは、先日お話しした通りです』


貴音『実は、病以外にも別の原因があり』

貴音『それは…海の使者の生い立ちにかかわる話なのですが…』

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千鶴(太古から存在する、人間の姿をした海からの使者)

千鶴(海からの使者は、種別は多いものの、1種1人だけ)

千鶴(つまりは、“今の”イカ娘は、ここにいるイカ娘ちゃんだけ)

千鶴(そして、海からの使者の生い立ちと、短命の理由)


千鶴(貴音さんから色々訊いちゃったけど…)

千鶴(今のイカ娘ちゃんに、あえて話すこともないでしょう)
千鶴(きっと、苦しめるだけ、だから……)


千鶴「さーって。お掃除でもしちゃおうかしら!」

...END????


引用元: 響「面妖だぞっ」イカ娘「ゲ、ゲソ…」